ご支援事例Case study

Webサイトリニューアルで築いた信頼を元に、基幹システム開発で経営課題の解決へ伴走

株式会社IMS 室井 貴志氏 榎本 恒氏

関東を中心に、宮城県や山口県など幅広い地域で警備業を提供している株式会社IMS様(以下、株式会社IMS)。 BITSCRATCHでは、Webサイトのリニューアルや運用保守、Web集客、業務アプリの開発などをご支援させていただいています。 BITSCRATCHの支援に対する感想や得られている成果について、同社の室井様、榎本様(以下、敬称略)にお話を伺いました。 

株式会社IMSについて 

 ーー 株式会社IMSは警備業を提供されています。具体的にはどういった事業を運営されているのでしょうか? 

室井:我々は警備業を行っていますが、その形態は一般的ではありません。IMSという会社自体はグループ全体の統括機能を持ち、警備員は所属していません。警備員たちは、IMSから独立した全国40社以上のグループ会社に所属し、各社の社長がそれぞれの会社を経営しています。 

ーー 40社以上のグループ会社は珍しいですね。貴社の特徴や、事業にかける想いを教えてください。 

室井: 私たちの本質は「独立支援業」です。過去に私たちが独立を目指した際に経験した「いつかやらせてやると言われながら、決して独立させてもらえない」という悔しい思いが原点です。その無念さから、「自分たちがやるなら、同じ思いをさせない」という強い信念を持ち、独立したい人をリスクゼロで全力で応援する会社を作りました。 

ーー 徹底して独立を支援していらっしゃるんですね。 

室井:はい。独立時の出資は、社長予定者本人に金銭的なリスクを負わせません。具体的には、社長予定者のリクエストによるIMS役員からの出資や、本人の希望による一部出資など様々なパターンで起業しています。また、特定のオーナーが支配するのではなく、グループ会社の社長全員が対等なパートナーである「実質的支配者を置かない」経営も大きな特徴です。年齢や経験、性別を問わず、純粋に「社長になりたい」という熱意を持つすべての人にチャンスがあります。 

私たちの会社には「社長になりたい」という強い意志を持った人間が全国から集まります。警備経験の有無、年齢や性別も一切問いません。現に、グループ会社の社長は最年少が26歳、最高齢はなんと83歳。その83歳の社長は、60代後半で警備員としてキャリアをスタートし、「私にもまだチャンスがあるのか」と自ら手を挙げ、夢を叶えました。 

グループの目標として、そのような仲間たちと「全国制覇」つまり全国47都道府県に事業所を持つことを掲げています。

Webサイトリニューアルについて 

ーー Webサイトをリニューアルされたいと思った理由にはどういった背景があるのでしょうか? 

榎本:以前のサイトは専門家の手を借りずに自社で制作したものでした。発信の仕方も独自に行っており、ホームページを通して会社の理念や実態が正しく伝わらないという大きな課題がありました。客観的な評価を聞く中で、会社の顔であるウェブサイトを全面的に刷新する必要があるという結論に至りました。 

ーーこれまでは自社を中心にサイト制作・運用をされていたとのことですが、具体的にどういった課題やお悩みを抱えていらっしゃいましたか? 

室井:主に二つの課題がありました。一つは、デザインやコンテンツの問題です。サイトを見ても「何の会社か分かりづらい」など、企業イメージを損なう可能性がありました。 もう一つは、技術的な問題です。特定の担当者しか更新できない制作ソフトを使っていたため「属人化」が進み、迅速な情報更新が困難でした。また、担当者に遠慮して周りが修正を依頼しづらいという状況も生まれていました。 

ーーその課題によって、ビジネス上どのような影響が出ていましたか? 

室井:明確なビジネス上の損失がありました。求人媒体などから興味を持ってサイトを訪れた求職者が、サイトの分かりにくさやイメージとのギャップから離脱してしまっていたと考えています。これは採用における深刻な機会損失です。また、お客様にとっても問い合わせがしづらい構造になっていました。 

ーー ホームページリニューアルにあたっては、複数の制作会社を検討されましたか?その中で、最終的にBITSCRATCHにご依頼いただいた「決め手」は何だったのでしょうか? 

榎本:複数の会社から見積もりを取りましたが、最終的な決め手は「信頼」です。きっかけは担当者の方との「ご縁」でしたが、その信頼を確固たるものにしたのは、仕事に対するプロフェッショナルな姿勢でした。 

ーー打ち合わせやご提案の際の、弊社の印象はいかがでしたか? 

室井:非常に良い印象でした。特に、ロゴ制作の際に私たちの要望に対して、デザイナーの方がプロとして真摯に、そして明確に「コンセプトは一つに絞るべきです」とお伝えしてくれたことに深く感動しました。ただ要望を聞くだけでなく、より良い成果のために意見を言ってくれる姿勢を見て、「本物のプロフェッショナルだ」と感じ、このチームなら間違いないと確信しました。 

ーー ホームページリニューアルの支援で、どのような成果がありましたか? 

榎本:数値的な成果として、直接的・間接的に当初の目的であった採用応募の増加にもつながっていると感じています。それに加え、全く予期していなかった「お客様からの直接の仕事依頼」が急増しました。一時期は問い合わせ対応の部署がパニックになるほどの反響があり、明確な受注増に繋がっています。定性的な成果としては、社内の意識が大きく変わったことです。「ホームページから本当に仕事が取れるんだ」という成功体験が、これまでデジタル活用に消極的だった社員の関心を引きつけ、会社全体の士気を高めるきっかけとなりました。 

ーー リニューアル後、毎月の定例会でのアクセス状況のご報告やシステムアップデートなど、伴走支援をさせていただいております。この点について、ご満足いただけているポイントや、率直なご意見があれば教えてください。 

室井:継続的なサポートには非常に満足しています。その上で率直に申し上げるなら、もっと遠慮なく「これをやるべきです」「ここが足りていません」とストレートにご指摘いただきたいです。その方がお互いにとって良い結果に繋がると考えています。これまで独学で書いていたブログも、「検索エンジンに評価されるためにはこうしたほうがいい」と教えてもらい、実際にそれが検索で上位表示されたのには驚きました。この点も「プロだな」と感じた出来事です。 

ーー「作って終わり」ではないパートナーとして、どのような価値を感じていらっしゃいますか? 

榎本:常に相談できるパートナーがいるという安心感が、社内に「デジタルを積極的に活用しよう」という文化を醸成してくれている点に価値を感じます。先日、ある社員が自ら制作した動画を「サイトに載せてほしい」と依頼してきたのですが、これは「作って終わり」の関係であれば生まれなかった自発的な動きです。伴走支援が、私たちのデジタル活用の可能性を広げてくれています。 

業務アプリの追加開発について 

ーー 昨年からは新たに警備員さまの勤怠管理のためのウェブアプリ開発もご支援させていただいています。こちらでは、これまでどういった課題があったのでしょうか? 

室井:これは20年来の経営課題でした。勤怠・配置管理をExcelベースの自作システムで行っていましたが、常にデータの破損や物理的な故障リスクを抱えていました。何より、過去に別の開発会社に依頼した際、プロジェクトが頓挫するという経験があり、この課題は我々にとって解決したいが難しいものとなっていました。 

ーー Webサイト制作とは規模も内容も異なる大型のプロジェクトですが、改めてBITSCRATCHにご依頼いただけたのは、どのような点を評価いただけたからでしょうか? 

室井: Webサイトリニューアルという一つのプロジェクトを共にやり遂げたことで生まれた「絶対的な信頼」です。サイト制作の過程における貴社のコミュニケーションの質、課題解決へのアプローチ、そしてアウトプットのクオリティを冷静に評価し、「このチームなら、もっと複雑で重要なシステム開発も安心して任せられる」と判断しました。これまでの実績やコミュニケーションに裏打ちされた信頼が決め手となりました。 

ーー 実際にアプリ開発プロジェクトを進めてみて、弊社の進め方やコミュニケーションはいかがでしたか? 

室井:Webサイト制作の時から感じていたことですが、私たちの事業や理念を深く理解しようと努めてくれる姿勢に感謝しています。そのおかげで、こちらの意図をスムーズに汲み取っていただき、円滑なコミュニケーションが取れています。「こちらの複雑な要望・説明をちゃんと理解して設計に反映してくれている」という大きな驚きもありました。Webサイト制作で築いた信頼関係があったため、この大規模なアプリ開発も安心して進めることができています。 

ーー BITSCRATCHのこれまでのご支援全体に関する、率直な感想を聞かせてください。 

室井:期待を常に少し上回るアウトプットを出してくれる、素晴らしいチームだと感じています。最初のロゴの提案から始まり、Webサイト、そして現在のアプリ開発に至るまで、私たちの想像を超える格好良いもの、そして実用的なものを作り上げてくれています。 

ーー弊社の担当者の仕事ぶりや人柄について、印象に残っていることがあれば教えてください。 

室井:やはり、ロゴ制作の際に私たちの要望に対して、プロとして「コンセプトは一つに絞るべきだ」と真摯に意見してくれたことです。あの出来事は、担当デザイナーの方だけでなく、BITSCRATCHという会社の誠実さとプロフェッショナリズムを象徴する出来事として、今でも鮮明に記憶に残っています。 

ーー プロジェクト開始からまもなく2年間(2025年8月時点)となりますが、BITSCRATCHは貴社にとってどのような存在でしょうか? 

室井:単なる「業者」ではなく、私たちの未来を共に創る「パートナー」です。20年来の経営課題という、最も解決したかった、しかし最もリスクの大きい課題の解決を託せる存在だと考えています。 

榎本:ウェブサイトでもシステムでも、まだまだやりたいことや実現したいことはあります。それをこれからも一緒に解決していってほしいですね。 

ーー BITSCRATCHのサービスを他社におすすめするとしたら、どのような課題を持っている企業にフィットすると思いますか? 

室井:既製品のシステムやテンプレートでは解決できない、独自の複雑な課題を抱えている企業にこそフィットすると思います。私たちの独立支援制度のように、事業モデルそのものが特殊な場合、業務プロセスを深く理解し、ゼロから最適な答えを一緒に考えてくれるパートナーが必要です。BITSCRATCH様は、まさにそうした要望に応えられる会社だと思いますね。比較的規模の大きい会社だと相性がいいのではないでしょうか。 

ーー 最後に、貴社の今後の展望について教えてください 

室井:冒頭でもお話したように、目標は「全国制覇」つまり47都道府県すべてに私たちのグループ会社を設立することです。そのために採用活動やDXの推進は引き続き強化していく必要があります。

ーー その展望を実現していく上で、今後BITSCRATCHにどのような役割を期待されますか? 

室井:現在開発中の業務アプリを、業務ツールから、売上や利益をリアルタイムに可視化する「経営の運転メーター」のような存在へと進化させていただきたいです。そして将来的には、このシステムを業界の標準として他の警備会社にも展開していきたい。BITSCRATCH様には、私たちのこの壮大な夢を、技術の力で共に実現してくれる中核的なパートナーであり続けていただくことを期待しています。 

榎本:また、採用強化も引き続き行っていきます。マーケティングの力でそれを一緒に推進していっていただきたいと思っています。 

ーー 本日はありがとうございました!