SlackとTeamsの違いを10項目で比較【どちらを選ぶべきかの判断基準も解説】
ビジネスチャットツールとして国内外で広く普及している「Slack」と「Teams」。
どちらも社内コミュニケーションを効率化できる優れたツールですが、その特性や強みは大きく異なります。
料金体系や機能の充実度、Microsoft 365との連携など、企業の規模や業務スタイルによって最適な選択肢は変わります。
本記事では、SlackとTeamsの違いを10項目で徹底比較し、自社に合ったツールを選ぶための判断基準をわかりやすく解説します。
Microsoft 365を中心とした社内システムの整備を進める担当者の方にも役立つ内容となっています。
SlackとTeamsの違いを10項目で比較

SlackとTeamsはどちらも代表的なビジネスチャットツールですが、設計思想や得意分野が大きく異なります。
Slackは柔軟な会話整理と豊富な外部連携に強く、Teamsは会議機能とMicrosoft 365との統合に強いという点が両者の最も大きな違いです。
チャット機能からAI活用まで、実際の業務で判断材料となる10項目から両ツールを比較します。
| 比較項目 | Slack | Teams |
| 1)チャット・ダイレクトメッセージ | スレッドで話題を整理しやすく、操作性も高い。 | チャット・チャンネル・会議を一つの環境で利用できる。 |
| 2)チャンネル・チームの作成と情報整理 | チャンネル中心で、テーマ別に整理しやすい。 | チーム+チャンネルの2層構造。SharePointと連携できる。 |
| 3)Web会議・音声通話・画面共有 | ハドルで音声・ビデオ通話が可能。無料プランは1対1に対応。 | Web会議・ウェビナー・タウンホールに対応。機能はプランや設定によって異なる。 |
| 4)ファイル共有・共同編集・Microsoft 365連携 | ファイル共有やGoogle Drive・Dropboxとの連携に対応。 | チャネルのファイルはSharePoint、チャット共有はOneDriveに保存。Office共同編集にも対応。 |
| 5)検索性・過去ログ・ナレッジの蓄積 | 有料プランは履歴を無制限で検索可能。無料プランは過去90日間に制限。 | チャットやファイルを検索可能。Microsoft 365内の横断検索にも対応。 |
| 6)外部アプリ・業務システムとの連携 | 2,600以上のアプリに対応。開発・営業ツールと連携しやすい。 | Microsoft製品との連携に強く、Power Automateで外部サービスとも連携できる。 |
| 7)ワークフロー・タスク管理・業務自動化 | Workflow Builderで定型業務を自動化。タスク管理は外部ツールで補完。 | Power Automateで業務を自動化。Plannerでタスク管理もできる。 |
| 8)AI機能・業務効率化への活用 | プランに応じて要約・検索・翻訳などに対応。 | Microsoft 365 Copilotと連携し、会議要約や文書作成を支援。 |
| 9)モバイルアプリ・操作性・通知 | 通知を細かく設定でき、キーワード通知にも対応。 | 機能が多く、設定によっては操作が複雑に感じられる。 |
| 10)セキュリティ・管理機能・コンプライアンス | 上位プランでSSO・SCIM・監査ログ・DLPなどに対応。 | Microsoft 365の管理・情報保護機能と連携。利用範囲は契約プランによって異なる。 |
1)チャット・ダイレクトメッセージ機能
Slackはスレッド形式のチャンネル管理に優れており、ダイレクトメッセージも直感的に利用できます。
絵文字リアクションや柔軟なスレッド返信機能により、話題ごとに会話を整理しやすい設計です。
一方、Teamsはチームとチャンネルの2層構造を採用しており、グループチャット・DM・会議が一つの画面に統合されています。
Teams独自の「チャット」タブはメールに近い感覚で利用でき、Microsoft 365との深い統合も特長です。
チームのコミュニケーションスタイルによって、どちらが使いやすいかは異なります。
2)チャンネル・チームの作成と情報整理
Slackでは「チャンネル」が情報整理の基本単位となります。
プロジェクトや部署、トピックごとにチャンネルを作成でき、アーカイブや検索も直感的です。
一方、Teamsでは「チーム」と「チャンネル」の2層構造を採用しており、組織単位でグループを作成した後にテーマ別のチャンネルを設定します。
Teams内のチャンネルはSharePointと連携しており、フォルダやファイルの管理も一体化されています。
情報を階層的に整理したい企業にはTeamsが向いており、フラットなコミュニティ形式を好む場合はSlackが適しています。
3)Web会議・音声通話・画面共有
Teamsは、Web会議機能が特に充実しており、大規模なウェビナーやライブイベントの開催にも対応しています。
Teams会議では、背景のぼかし・字幕自動生成・録画のクラウド保存などの機能が標準搭載されています。
一方、Slackは「ハドル」と呼ばれる音声・ビデオ通話機能を提供していますが、大人数の会議には向きません。
定期的なWeb会議を主要な業務として行う企業や、外部クライアントとの商談が多い環境ではTeamsの優位性が高いと言えます。
4)ファイル共有・共同編集・Microsoft 365連携
ファイル共有と共同編集においては、Microsoft 365との連携を活かせるTeamsに優位性があります。
Teams内に投稿されたファイルはSharePointおよびOneDriveに自動的に保存され、WordやExcel・PowerPointのリアルタイム共同編集がシームレスに行えます。
Slackでもファイル共有が可能ですが、無料プランと有料プランではメッセージ・ファイル履歴、アプリ連携数、管理機能などに違いがあるため、必要な保存期間や容量を確認して選ぶ必要があります。
Google WorkspaceやDropboxなど外部サービスとの連携はSlackの方が幅広く対応しています。
Microsoft 365を既に活用している企業には、Teamsのファイル管理体制が特に親和性が高いです。
5)検索性・過去ログ・ナレッジの蓄積
過去のやりとりやファイルを素早く見つけられるかどうかは、業務効率に直結します。
Slackの無料プランでは過去90日分のメッセージしか検索できませんが、有料プランでは全期間にわたる検索が可能です。
Teamsは有料のMicrosoft 365サブスクリプション内でメッセージ検索が可能であり、SharePoint上のファイルやOutlookメールとのクロス検索にも優れています。
ナレッジを組織の資産として蓄積・活用したい場合は、SharePointとの連携を活かせるTeamsの方が長期的な情報管理に向いています。
社内のナレッジ管理ツールの選び方については、「ナレッジマネジメントツールおすすめ15選【Microsoft 365を最大限に活用する方法も解説】」という記事で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
6)外部アプリ・業務システムとの連携
Slackは2,600以上のアプリ連携に対応しており、GitHub・Jira・Salesforceなどの開発・営業ツールとの統合が充実しています。
スタートアップや開発チームが多様なSaaSツールをSlackで一元管理するケースも多く見られます。
一方、Teamsも多くの外部連携を持っていますが、Microsoft製品(Outlook・Planner・Power Automate・SharePoint)との連携に特に強みがあります。
Microsoft 365を業務の基盤として利用している企業にとっては、各サービスと連携しやすいTeamsが適しています。
7)ワークフロー・タスク管理・業務自動化
Slackには「ワークフロービルダー」があり、承認フローや定型業務の自動化をノーコードで設定できます。
Teamsは「Power Automate」との統合によって、より複雑な業務自動化を実現できます。
タスク管理においてはTeamsがMicrosoft Plannerと連携しており、プロジェクト管理からToDo管理まで一元化できます。
Slackの場合はAsanaやTrelloなどの外部ツールと連携することでタスク管理を補完するケースが多く、追加コストが発生する場合もあります。
Microsoft 365を使ったワークフロー自動化の具体的な方法については、「ワークフローツールおすすめ8選【Microsoft 365での構築方法も解説】」という記事で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
8)AI機能・業務効率化への活用
近年、AIを活用した業務効率化機能が両ツールで急速に強化されています。
対象ライセンスを契約している場合、Microsoft 365 CopilotはTeams、Outlook、Word、Excelなどと連携し、会議の要約やチャットの整理、文章作成などを支援します。
利用できる機能や対象範囲は、契約プラン、ライセンス、管理設定によって異なります。
Slackはプランによっては、Slack AIを使って会話を要約したり、過去のやり取りを検索しやすくしたり、チャンネルの内容をまとめたりできます。
AIによる業務効率化を重視する企業にとっては、Microsoft 365 Copilotとの連携深度を考えるとTeamsの優位性が高いと言えますが、Slack AIも継続的に機能拡張されています。
9)モバイルアプリ・操作性・通知の違い
SlackとTeamsはどちらもiOS・Androidに対応したモバイルアプリを提供しています。
Slackはシンプルな操作性とリアルタイムの通知管理に優れており、外出先でも素早くメッセージを確認・返信できます。
通知のカスタマイズ性が高く、特定のキーワードや時間帯でサイレントモードに設定することもできます。
Teamsのモバイルアプリは機能が豊富な反面、動作が重いと感じるユーザーもいます。
どちらのアプリも定期的にアップデートされており、操作性の差は縮まりつつあります。
10)セキュリティ・管理機能・コンプライアンス対応
Teamsは、Microsoft 365の管理センターと連携した高度なコンプライアンス対応が可能で、データ損失防止(DLP)・情報保護・電子的情報開示(eDiscovery)など、金融・医療・法務などの規制業種にも対応できる機能を揃えています。
Slackの上位プランでは、会社の認証システムとの連携、社員アカウントの一括管理、操作履歴の確認、データ保存期間の設定、機密情報の流出防止など、企業向けの管理・セキュリティ機能を利用できます。
ただし、機能の種類や利用条件はプランによって異なるため、Teamsと単純に「同等」とは断定せず、必要な要件ごとに比較することが重要です。
既にMicrosoft 365のライセンスを保有している企業であれば、追加投資なしにTeamsの高いセキュリティ機能を活用できる点が大きなメリットです。
SlackとTeamsの料金比較

ツール選定において、料金は大きな判断材料の一つです。
Slackは機能別プランで単体契約が可能ですが、Teamsは多くの場合Microsoft 365のサブスクリプションに含まれています。
それぞれの料金体系と実際の導入コストを整理します。
Slackの料金プラン
Slackは4つの料金プランを提供しています。
無料プランは過去90日分のメッセージ検索、1対1のビデオ通話など基本機能が利用できますが、機能に制限があります。
Proプランは1ユーザーあたり月額925円(年払い)で、メッセージ履歴の無制限検索やビデオ通話・ハドル機能(Slack内ですぐに始められる音声・ビデオ通話機能)が利用可能になります。
Business+プランは、年払いの場合、アクティブユーザー1人あたり月額1,920円です。
Slack AIのより多くの機能に加え、会社のログイン情報と連携する仕組み(SSO)、社員アカウントを一括管理する仕組み(SCIM)、利用状況の確認や各種設定を行う管理機能などを利用できます。
利用できる機能やサービスレベル保証の内容は、契約条件や最新の料金表をご確認ください。
最上位のEnterprise+はカスタム価格で、大規模組織向けの高度な管理・セキュリティ・コンプライアンス機能を持っています。
Teamsの料金プラン
Teamsは、Microsoft 365のサブスクリプションの一部として提供されることがほとんどです。
Teamsの無料版も存在しますが、会議時間やストレージに制限があります。
Microsoft 365 Business Basicは、年払いの月額換算で1,049円(税抜)です。
Teams、SharePoint、OneDrive、Exchange Onlineなどが含まれます。
Business Standardでは、Business Basicの機能に加えて、Word・Excel・PowerPointなどのデスクトップ版アプリを利用できます。
Business Premiumでは、Business Standardの機能に加えて、高度なサイバー脅威対策やデバイス管理機能を利用できます。
料金やTeamsの有無、キャンペーン価格は変更される場合があるため、公開時点のMicrosoft公式料金表を確認してください。
※上記価格は2026年7月改定後の参考価格(税抜・年間契約時の月額換算)です。最新の正確な価格はMicrosoft公式サイトでご確認ください。
Microsoft 365の契約を含めた導入コスト
Teams導入を検討する際、注意すべきはMicrosoft 365全体の導入コストです。
単純なチャットツールとして比較すると、SlackのProプランよりTeamsを含むMicrosoft 365 Business Basicの方が月額が高くなりますが、Microsoft 365にはWord・Excel・PowerPoint(Web版)・Outlook・SharePoint・OneDriveなど業務に不可欠なツールが含まれています。
既にこれらを別途契約している企業は、Microsoft 365に統合することでツール数を減らしながらコストを最適化できる可能性があります。
Slackを選ぶ場合も、ファイル管理ツールや会議ツールなどの追加コストを含めたトータルコストで比較することが重要です。
SlackとTeamsそれぞれのメリット・デメリット

SlackとTeamsには、それぞれ異なるメリットとデメリットがあります。
結論として、Slackの強みは操作性と外部連携の柔軟性、Teamsの強みはMicrosoft 365との統合力にあります。
自社の業務内容や利用目的に合ったツールを選ぶためにも、両方の特徴を理解しておきましょう。
Slackのメリット
Slackの主なメリットは、操作性の高さと柔軟なカスタマイズ性です。
チャンネル管理が直感的で、スレッド機能によって話題ごとに会話を整理しやすい設計です。
2,600以上の外部アプリ連携により、既存の業務ツールとのシームレスな統合が実現します。
絵文字リアクションやワークフロービルダーなど、チームのエンゲージメントを高める機能も充実しています。
Slackのデメリット
Slackのデメリットとして挙げられるのは、無料プランの制限とコスト面の課題です。
無料プランでは過去90日分のメッセージしか検索できず、古い情報へのアクセスが制限されます。
有料プランはMicrosoft 365と比較してコストパフォーマンスが劣る場合があり、特にOfficeアプリやメール環境を別途用意するとトータルコストが高くなりがちです。
また、Web会議機能はTeamsほど充実しておらず、大規模なオンラインイベントやウェビナーには不向きです。
Microsoft 365を既に導入している企業では、Teamsが無料で利用できる場合もあり、費用対効果の観点でSlackが選ばれないこともあります。
Teamsのメリット
Teamsの最大のメリットは、Microsoft 365との深い統合によるシームレスな業務環境です。
Word・Excel・PowerPoint・Outlook・SharePoint・OneDriveといったMicrosoft製品を組み合わせて利用できるため、ファイル共有・共同編集・スケジュール管理を一つの環境にまとめやすくなります。
Web会議機能が非常に充実しており、大規模ウェビナーや外部との商談にも対応できます。
Teamsを含むMicrosoft 365のプランを契約している企業では、追加のTeams契約なしで利用できる場合があります。
ただし、契約プランによってTeamsの有無や利用できる機能が異なるため、事前の確認が必要です。
また、高度なセキュリティ・コンプライアンス機能により、規制業種や大企業での採用実績も豊富です。
Teamsのデメリット
Teamsのデメリットとしては、操作の複雑さと学習コストが挙げられます。
「チーム」「チャンネル」「チャット」「会議」など複数のコミュニケーション手段が混在しており、新規ユーザーが使い方を把握するまでに時間がかかることがあります。
通知の管理が煩雑で、重要な連絡を見落とすという声もあります。
また、機能が多いため、利用環境や設定によっては操作が複雑に感じられたり、端末の性能によって動作に差が出たりする場合があります。
SharePointとの連携は強力ですが、SharePoint自体の使いこなしに習熟が必要な点も課題です。
SlackとTeams、どちらを選ぶべきか?それぞれが向いている企業の特徴

機能・料金・メリット・デメリットの整理が完了したところで、最終的な選択基準を整理します。
企業の規模・既存のITシステム環境・チームの業務スタイルによって、SlackとTeamsどちらが適しているかは変わります。
ここでは、SlackとTeams、それぞれが向いている企業の特徴を解説します。
| 判断軸 | 選定ポイント |
| ① 既存のITインフラ | すでにMicrosoft 365(Word/Excel/SharePoint等)を利用している場合はTeamsとの親和性が高く、追加コストを抑えやすい |
| ② 組織規模 | スタートアップ〜中小企業はSlackのスピード感、従業員1,000名以上の大企業・官公庁はTeamsの管理機能が有利 |
| ③ 外部ツール連携の必要性 | GitHub・Jira・Salesforceなど開発/営業ツールを多用するならSlackの2,600以上のアプリ連携が強み |
| ④ Web会議の重要度 | 大規模ウェビナーや外部との商談が多い場合はTeamsの会議機能が充実 |
| ⑤ コンプライアンス要件 | 金融・医療・法務など規制業種はTeamsのDLP・eDiscovery等の高度な管理機能が必要になりやすい |
Slackが向いている企業
Slackが特に向いているのは、スタートアップや中小企業・IT企業など、スピード感のある開発文化を持つ組織です。
GitHubやJira・Figmaなど多様なSaaSツールを使いこなしているチームでは、Slackを起点にすべての通知やタスクを一元管理できます。
Google Workspaceをメインに使用している場合も、Slackとの相性が良く、ファイル共有やカレンダー連携がスムーズです。
また、部署ごとではなくプロジェクト単位で動くフラットな組織文化にも、Slackのチャンネル構造が適しています。
少人数の外部パートナーと連携しながら素早くプロダクト開発を進めたい企業に向いています。
Teamsが向いている企業
Teamsは、Microsoft 365を中心に業務を運営している企業や、部署・拠点間の情報共有を一つの環境にまとめたい企業に向いています。
Outlook・SharePoint・OneDriveなどを利用している場合、Teamsと組み合わせることで、チャットやWeb会議、ファイル共有を連携しやすくなります。
また、金融・医療・法務など、情報管理やコンプライアンスが重視される業種にも適しています。
大規模なWeb会議を頻繁に行う企業にとっても、Teamsの会議機能は有力な選択肢となるでしょう。
ただし、Teamsを導入するだけで社内情報が自動的に整理されるわけではありません。
SharePointとの役割分担やアクセス権限、情報の保管場所、社内ポータルの構成などを適切に設計するには、専門知識が必要です。
自社での対応が難しい場合は、Microsoft 365やSharePointに詳しい専門家へ相談するのも一つの方法です。
私たち株式会社BITSCRATCHでは、SharePointを活用した社内ポータルサイトの企画・設計・制作・運用を支援しています。
社内情報を一元化し、社員が必要な情報を見つけやすい環境を整えたい場合は、無料資料ダウンロードページから資料をダウンロードしていただくか、お問い合わせフォームからお気軽にご相談ください。
TeamsとSharePointを導入する際は、ツールを導入すること自体を目的にせず、社内情報の整理方法や社員が使いやすい運用ルールまで検討することが大切です。
SlackとTeamsは併用できる?移行・使い分けの実践ポイント

SlackとTeamsは、状況によっては一方を選ぶのではなく、用途に応じて使い分けたり、段階的に移行したりするケースもあります。
ここでは、併用のメリット・デメリットと実際の運用ポイントを解説します。
SlackとTeamsを併用するメリット
SlackとTeamsを併用する最大のメリットは、それぞれの強みを活かした使い分けができる点です。
例えば、社内の開発チームや外部パートナーとのコミュニケーションはSlackで行い、社内全体の情報共有や大規模会議・公式アナウンスはTeamsで行うという棲み分けが可能です。
特にM&Aや組織統合の過渡期において、どちらかのツールに一気に統一できない場合に有効な選択肢です。
SlackとTeamsを併用するデメリット
一方、SlackとTeamsを併用する場合は、情報分散と管理コストの増大というデメリットが生じます。
どちらのツールで連絡したかがわかりにくくなり、重要な情報が埋もれてしまうリスクがあります。
また、各ツールのライセンス費用が二重にかかる場合、コスト面でも非効率です。
社員が2つのツールに気を配る必要があり、通知疲れや見落としが発生しやすくなります。
運用ルールを明確に定めないと、ツール依存の属人化が起きやすくなるため、事前の整理と合意形成が不可欠です。
部署・用途・相手別の使い分け方
SlackとTeamsを上手に使い分けるためには、用途や相手ごとにルールを明確化することが重要です。
一般的には「外部パートナー・開発チーム→Slack」「社内全体の公式連絡・Web会議→Teams」という方針が取られることが多いです。
また、「ファイル管理・ドキュメント共有→SharePoint/Teams」「クイックなやりとり→Slack」のように、情報の性質に応じて使い分けるアプローチも有効です。
部署ごとにガイドラインを設け、どのツールで何を共有するかを明示することで、情報の混乱を防ぎながら両ツールのメリットを享受できます。
情報の分散や二重管理を防ぐ運用ルール
SlackとTeamsを併用する場合は、情報の分散や二重管理を防ぐための運用ルールが欠かせません。
まずは、「日常の会話はSlack」「公式資料はSharePoint」「タスク管理はTeamsのPlanner」のように、情報の種類ごとに保存先を決めておくことが基本です。
SharePointを社内ポータルとして活用し、全社員が必要な情報を確認できる環境を整える方法もあります。
ただし、SharePointの初期設定や情報の整理方法、アクセス権限の設計には専門知識が必要です。
自社だけで対応するのが難しい場合は、Microsoft 365やSharePointに詳しい専門家へ相談するのも一つの方法です。
私たち株式会社BITSCRATCHでは、SharePointを活用した社内ポータルサイトの企画・設計・制作・運用を支援しています。
社内情報の整理や運用方法を見直したい場合は、無料資料ダウンロードページから資料をダウンロードしていただくか、お問い合わせフォームからお気軽にご相談ください。
どのツールを使うかだけでなく、「誰が・何を・どこに投稿するか」というルールを社内に定着させることが、情報共有を円滑にするポイントです。
SlackからTeamsへ移行する手順

Microsoft 365を新たに導入する、またはコスト最適化を図るためにSlackからTeamsへの移行を検討している企業向けに、移行手順を6ステップで解説します。
1)移行の目的と対象範囲を決める
まず、なぜSlackからTeamsに移行するのかという目的を明確にすることが重要です。
コスト削減・Microsoft 365の活用推進・セキュリティ強化など、移行の理由によって優先すべき対応が変わります。
次に、移行の対象範囲を決定します。
全社一斉移行なのか、特定の部署や業務から段階的に移行するのかを明確にします。
一気に全社へ移行するとリスクが高いため、まずは一部の部署で試験的に導入し、問題がないことを確認してから段階的に移行する方法が一般的です。
この段階で移行のスコープと期間を定めたプロジェクト計画書を作成しておくと、後工程がスムーズになります。
2)Slackのチャンネル・メンバー・データを棚卸しする
移行前に、現在Slackで運用しているチャンネル・メンバー・固定されたファイルなどのデータを棚卸しします。
どのチャンネルが活発に使われているか、どのデータを移行すべきかを整理します。
不要なチャンネルはこの機会にアーカイブし、整理された状態でTeamsに移行できるよう準備します。
メンバーのリストとSlackワークスペース内の権限(管理者・一般メンバーなど)も確認し、Teamsでの権限設計に反映させるための資料として整備します。
外部ゲストユーザーがSlackワークスペースに参加している場合は、Teamsへの引き継ぎ方法も事前に検討が必要です。
3)Teams・SharePointの情報構造と権限を設計する
Slackのチャンネル構造を、Teamsの「チーム」と「チャンネル」にどのように対応させるかを設計します。
Slackのチャンネルはフラットに並びますが、Teamsはチームとチャンネルの2層構造になっているため、情報の階層を整理し直す必要があります。
SharePointと連携したファイル管理や、部署・役職ごとのアクセス権限も、この段階で決めておきます。
SharePointの情報構造や権限を適切に設計するには、TeamsとSharePointの両方に関する知識が必要です。
自社のIT担当者だけで対応するのが難しい場合は、専門家へ相談することで、設計や移行時のリスクを抑えやすくなります。
私たち株式会社BITSCRATCHでは、SharePointを活用した社内ポータルサイトの企画・設計・制作・運用を支援しています。
Teamsへの移行を機に、社内情報を整理して使いやすい環境を整えたい場合は、無料資料ダウンロードページから資料をダウンロードしていただくか、お問い合わせフォームからお気軽にご相談ください。
設計が完了したら、実際の利用者を想定したテスト環境を構築し、アクセス権限や操作性に問題がないかを確認します。
十分に検証してから移行を進めることで、導入後の混乱を防ぎやすくなります。
4)チャット履歴・ファイル・外部連携の移行方法を決める
Slackのチャット履歴やファイルをどこまでTeamsに移行するかを決めます。
一般的にすべての履歴を移行することは難しく、移行ツールを使った場合も完全な復元が困難なケースがあります。
方針としては「移行後もSlackの契約やワークスペースを一定期間、参照用として残す」や「重要なファイルだけSharePointに移行する」という対応が現実的です。
外部連携(GitHubやSlackbot、Webhook等)については、Teams向けのコネクタやPower Automateでの代替設定を事前に検討しておくことが重要です。
5)一部の部署で試験移行し、操作性と権限を確認する
設計・準備が整ったら、まず一部の部署でTeamsの試験運用を開始します。
実際の業務フローでTeamsを使い、操作性・通知設定・権限の挙動・SharePointとの連携具合などを確認します。
試験期間中に出た課題や改善点を整理し、全社展開前に解決します。
特にSharePointの権限設定は、実際のユーザーがアクセスしてみると想定外の問題が発生することがあるため、この段階でしっかりと検証することが重要です。
試験運用の結果をもとに、移行ガイドラインとFAQを整備しておくと、全社展開時のサポート負担を軽減できます。
6)全社移行と従業員への定着支援を行う
試験運用の課題を解消した後、全社への展開を進めます。
移行日程・サポート体制・操作マニュアルを事前に整備し、従業員への周知を徹底します。
Teamsに不慣れな従業員向けには、操作研修や質問窓口の設置が有効です。
移行後もSlack利用が並行しないよう、Slackへのアクセス制限と移行完了の宣言を明確に行うことが大切です。
定着支援としては、Teamsの活用状況をモニタリングしながら、利用率が低い部署への個別フォローを実施することで、全社的な定着を促進できます。
TeamsからSlackへ移行する手順

一方、Teams中心の環境からSlackに移行する企業も存在します。
操作性の改善・外部連携の強化・開発チームへの親和性向上などを理由としたケースが多く見られます。
ここでは、TeamsからSlackへ移行する手順を6ステップで解説します。
1)Teamsから移行する理由と対象範囲を明確にする
まず、なぜTeamsからSlackへ移行するのかを組織内で合意します。
「外部パートナーとのコミュニケーションがSlackの方がスムーズ」「開発チームのツール統一のため」「Teamsの操作性に課題がある」など、理由を明確化することで移行後の評価基準が決まります。
次に移行対象を決定します。
全社一斉移行か、特定部署のみの移行かによって影響範囲が変わります。
Teamsと連携しているSharePointのファイル管理や、Outlook・Plannerなどを使った業務については、Slack移行後もMicrosoft 365を継続利用するのか、別のサービスへ移行するのかを事前に決める必要があります。
2)Teams・SharePoint・OneDriveのデータを棚卸しする
Teamsで蓄積したチャット・ファイル・会議の録画などのデータを棚卸しします。
SharePointやOneDriveに保存されているファイルは、Slackへの直接移行が難しいため、別のストレージへの移行またはSharePointの継続利用とSlackからのリンク共有という方法を検討します。
TeamsやSharePoint、OneDriveに保存されたデータは、保存場所や権限、保持ポリシーを確認したうえで、エクスポートや移行の可否を判断します。
チャット履歴や会議データを含め、すべての情報を別のツールへ完全に移行できるとは限らないため、「移行するデータ」と「参照用に残すデータ」を事前に仕分けすることが重要です。
3)Slackのワークスペース・チャンネル・権限を設計する
Teamsの「チーム」「チャンネル」構造をSlackの「ワークスペース」「チャンネル」に対応させる設計を行います。
Slackではチャンネルをパブリック・プライベートで分けることができ、社外の取引先や協力会社とSlack上でやり取りする「Slack Connect」も活用できます。
移行後に必要な連携アプリ(GitHub・Jira・Salesforceなど)をリストアップし、ワークスペース設計と合わせてアプリの設定も計画します。
TeamsからSlackへ移行する場合は、Teamsで利用していたMicrosoft Entra ID(旧Azure AD)との認証・プロビジョニング方法(ユーザー情報を自動で登録・更新・削除する仕組み)を確認します。
Slackでは、会社の認証システムと連携したログインや、社員アカウントの一括管理ができます。
移行前に、ログイン方法、利用できる機能の範囲、社外ユーザーの管理方法を決めておくことが重要です。
4)移行するチャット・ファイル・連携情報を選別する
Teamsのチャット履歴・ファイル・アプリ連携情報のうち、Slackに移行するものを選別します。
チャット履歴のフル移行は技術的に困難なため、重要なドキュメントや意思決定の記録だけを抽出してSlackの関連チャンネルにピン留めする方法が現実的です。
Teams内でPower Automateを使って自動化していたワークフローについては、SlackのワークフロービルダーやZapier・Make等のツールでの代替を検討します。
移行後のツール構成(Slackと連携するファイルストレージやタスク管理ツール)も、このタイミングで確定させます。
5)試験移行でデータ・通知・運用ルールを検証する
設計完了後、一部のチームでSlackの試験運用を開始します。
実際の業務フローでSlackを使い、チャンネルの使い勝手・通知の設定・外部ツールとの連携状況を確認します。
試験運用中にTeamsとSlackを並行で動かす必要があるため、「どちらで連絡するか」のルールを明確にしておくことが混乱防止のポイントです。
試験期間中の課題・疑問点をFAQとして集約し、全社展開時のサポートドキュメントとして整備します。
6)本番移行と従業員への操作教育を実施する
試験運用の成果をもとに全社移行を実施します。
移行日程を社内全体に周知し、Slackの基本操作・チャンネルのルール・ファイル共有の方法などをまとめた操作マニュアルを配布します。
移行後一定期間は、Teamsを読み取り専用(内容の確認はできるが、新たな投稿や編集は行わない状態)で参照できるようにしながら、徐々にSlack中心の運用に移行していくことで、業務への影響を最小限に抑えられます。
定着支援として、Slackの活用状況を定期的にモニタリングし、通知設定や連携アプリの使い方についての個別サポートを実施することが有効です。
SlackとTeamsを活用した社内情報共有を最適化するなら株式会社BITSCRATCHへ

SlackやTeamsを活用しながらも、Microsoft 365・SharePointを組み合わせて社内情報共有の基盤を整えたいと考えている企業は少なくありません。
しかし、SharePointの設計・構築・運用は専門知識が求められ、社内リソースだけでは対応が難しいケースが多いです。
自社だけでの対応が難しい場合は、SharePointに詳しい専門家へ相談するのも一つの選択肢です。
私たち株式会社BITSCRATCHは、SharePoint Onlineを活用した社内ポータルサイトの構築・運用を専門とする企業です。
「見られない社内ポータルを、社員が集まる社内メディアへ」というコンセプトのもと、Webメディア風のデザインカスタマイズから未読管理機能・月次アクセス解析レポートまで、SharePointの可能性を最大限に引き出す支援を行っています。
SharePointに精通したエンジニア・UI/UXデザイナー・Web解析担当者が連携したチーム体制で、「作って終わり」ではない継続的な運用改善まで伴走します。
Microsoft 365・Teamsを中心とした社内情報共有の最適化を検討している担当者の方は、無料資料ダウンロードページから資料をダウンロードしていただくか、お問い合わせフォームからお気軽にご相談ください。
SlackとTeamsの違いに関するよくある質問
SlackとTeamsはどちらがシェアが高いですか?
世界におけるTeamsの月間アクティブユーザーは3億2,000万人超に達しています(出典:Statista – Microsoft Teams Monthly Active Users)。
一方、Slackの月間アクティブユーザーは公式には公開されていませんが、第三者調査機関による推計では月間アクティブユーザーは約6,500万人とされており、ユーザー規模の面ではTeamsが大きくリードしています(参考:Business of Apps – Slack Statistics)。
ただし、Slackはスタートアップや開発・クリエイティブ系の企業での採用率が高く、業種・企業規模によってシェアには大きな差があります。
日本国内でも、Microsoft 365を導入している大企業・官公庁を中心にTeamsの普及が加速しており、従業員1,000名以上の企業ではTeamsのシェアが高い傾向があります。
ツール選定の際は単純なシェアよりも、自社のIT環境や業務スタイルとの相性を優先することが重要です。
SlackとTeamsは連携できますか?
SlackとTeamsには、それぞれ外部サービスや連携アプリを利用した連携方法があります。
ただし、両サービスのメッセージやチャンネルを標準機能だけで完全に双方向同期する仕組みではないため、必要な通知やデータだけを連携する設計が現実的です。
例えば、Teams会議のリンクをSlackに通知する、SlackのメッセージをTeams側に転送するといった連携が実現できます。
SlackのアプリディレクトリにはTeams関連の連携アプリがあります。
ただし、利用できる機能や提供状況はアプリごとに異なるため、導入前に公式アプリページで確認してください。
SlackからTeamsへ移行するとデータは引き継げますか?
Slackのメッセージ履歴やファイルをTeamsに完全に引き継ぐことは技術的に困難です。
Slackでは、プランや権限に応じてワークスペースのデータをエクスポートできます。
ただし、エクスポートしたデータをTeamsへそのまま取り込む公式の標準機能があるわけではありません。
移行ツールを利用できる場合もありますが、対象データや移行範囲はツールによって異なります。
サードパーティの移行ツールを使うことで部分的なメッセージ移行が可能なケースもありますが、フォーマットや添付ファイルが一部失われる場合があります。
一般的な対応策として「移行後もSlackの契約やワークスペースを一定期間、参照用として残す」「重要なドキュメントはSharePointに手動移行する」という方法が取られます。
TeamsとSharePointはどのように使い分けますか?
TeamsとSharePointは用途が異なるものの、密接に連携しています。
Teamsはチャット・会議・リアルタイムのコラボレーションのための「コミュニケーションハブ」として機能し、SharePointはファイル管理・社内ポータル・情報公開のための「情報ストレージ・発信基盤」として機能します。
Teamsのチャンネルに投稿されたファイルはSharePointのドキュメントライブラリに自動保存されます。
社内向けの公式情報・ポリシー・ナレッジベースはSharePointで管理し、日常のコミュニケーションやタスク連携はTeamsで行うのが理想的な使い分けです。
SharePointの基本機能や活用方法については、「SharePointとは?使い方や基本機能を初心者向けにわかりやすく解説!」という記事で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
Microsoft 365 Copilotを使うならTeamsがおすすめですか?
Microsoft 365 CopilotはTeamsと非常に深く統合されており、会議の自動要約・アクションアイテム抽出・チャット要約など、AI機能をTeams上で幅広く活用できます。
CopilotはOutlook・Word・Excel・PowerPointとも連携しており、Microsoft 365全体でAIサポートを受けられる環境が整っています。
Microsoft 365の文書・メール・会議データを横断してAIに活用したい企業には、対象ライセンスのMicrosoft 365 CopilotとTeamsを組み合わせる方法が適しています。
一方、Slack内の会話や外部アプリの情報を中心にAI活用したい場合は、Slack AIが候補になります。
AI活用を積極的に推進したい企業には、Teamsを中心としたMicrosoft 365環境の整備が有効な選択肢です。
Microsoft 365 Copilotの具体的な活用事例については、「Microsoft 365 Copilotの活用事例22選【Teams・Excelの便利な使い方も解説】」という記事で詳しくご紹介していますので、あわせてご覧ください。
まとめ
SlackとTeamsはどちらも優れたビジネスチャットツールですが、設計思想・コスト・連携先の違いから、向いている企業像が異なります。
Microsoft 365を中心に業務を運営している企業にはTeamsが親和性が高く、多様なSaaSを活用するスタートアップや開発チームにはSlackが向いています。
どちらを選ぶ場合も、ツールの選定だけでなく、情報整理の仕組みを整えることが重要です。
特にTeams・SharePointを活用した社内情報共有の最適化には、専門家のサポートが有効です。
自社の課題に合わせた最適な環境づくりを、ぜひ検討してみてください。